「車道」か「牛道」か分からない道がまだ主流です。
以前
マルチ・スズキ(当時は
マルチ・ウドヨグ)の幹部から聞いた話だが、スズキが
デリーに隣接する
ハリヤナ州グルガオンに1980年代初頭工場を建設したときには、その工場建設現場から
デリー市が見えたそうだ。今ではまったく考えられないことだ。最近では、
ハリヤナ州と
デリーの州境近辺にある有料高速
自動車道の料金支払い場所は、現金と回数券、そしてETC(自動料金収受システム)の3種類の料金支払いシステムが整っている。正に隔世の感がある。
そのインドの
自動車産業が回復の兆しを見せている。インドで約5割のシェアーを持つ
マルチ・スズキの販売(メーカー出荷ベース)がこの1月と2月、単月で過去最高を記録している。また、インド
自動車工業会の発表では2月の新車販売(同)は前年同月比15.0%増の14万5,019台を記録、5カ月ぶりのプラスに転じている。数カ月の結果を見てとやかく言うのは時期尚早だと思うが、全員参加の先進国と違いインドでは、ゲーム(新車購入)に参加している人はまだ限られている。その限られた人たちの後に控えている人たちが動きだしたとしたら、新たなビジネスの波が発生していると考えられないこともない。この辺が、経済全体(参加者全員)が傷んでしまっている成熟した先進国経済と違うところではないか。
上記に加え、工場移転問題などで延期になっていたインドの大手財閥タタの
自動車部門(タタ
自動車)が自主開発した10万ルピー(約20万円)の超低価格車の販売が来月(4月)から始まる。販売台数に限度があるため、既に相当の納車待ちが予想されている。やはりその背景には、近年の経済成長をベースにした中間層の厚みが増してきたことがあるのではないか。国家統計局が発表したインド全体の可処分所得は2004年度で25兆ルピーであったものが、08年度予想で40兆ルピーと、5年間で6割増加したことになる。消費に回せる資金が大幅に増加していることの証である。
上記に述べたような種々の条件が相まって、もしかしたら今年がインドのモータリゼーションにとって新たな扉が開いた年になるかもしれない。
こういった有料高速道路料金所も徐々に出来つつあります。